2008年2月27日水曜日

地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」



















読み始めた日: 2008-02-22
読み終わった日: 2008-02-24
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上司の間で盛り上がっているようで、言葉の端々にこの本からの出展と思われる言葉が出てくるため、話を合わせるために購入。2日で読了。良かったです。一度は読んでおくべき。

著者の言いたいことは、以下の3つだと思います。(3つにまとめることが大切!)

1) 人の能力は、「知識・記憶力」「対人感性力」「地頭力」の3つに分類でき、これからは地頭力の重要性が増してくる。

2) 「地頭力」としては、「仮説思考力」「フレームワーク思考力」「抽象化思考力」の3つの思考力が必要で、それぞれ、「結論から」「全体から」「単純に」考えることが重要である。

3) 「フェルミ推定」の考え方で問題を解くと、地頭力が鍛えられる。

で、いくつか疑問が。(やっぱり3つ ^^)

1) フェルミ推定で本当に地頭力は鍛えられるのか。
こういった「考え方のパラダイムシフト」って、人によっては絶対に受け付けられないというか、特に「完璧主義」を貫くことで社内で成功体験を持っちゃってる人とかは、頑なに考え方を変えようとしないように思います。
幼少期の教育とか、会社に入って最初の仕事だとか、そういうものに影響される部分が大きいのではないかと。

2) 地頭力は万能か?
先の疑問にも共通するのですが、組織の全員が地頭力を武器にするのも良くないと思います。例えば、品質管理とかの仕事は、個別の問題に対して完璧主義で取り組む人の方が良いのではないでしょうか。
著者は職業がコンサルタントなので、まわりには自然と地頭力の強い人が集まってくる(しかもそういう人の方が成果が出る)と思いますが、例えばメーカーなんかだと事情が違って、適材適所でないとうまく仕事が回らないです。
最も良いのは、その場その場に応じて、どういう観点で物事をとらえるかの切り替えができることだと思います。

3) そもそも、この本を読んでその内容に納得してしまう人は、地頭力に欠ける。
人に言われたことに対して常に疑問を投げかけるようでないと、本当の地頭力とはいえない。
なので、この本を手放しで薦めてくる人は、実は地頭力がないのでは、と注意してかかった方がよい。

あと、「バーサタイリスト」という言葉は初めて聞きました。こういう言葉は、知っていること自体に価値があったりするので、知っておいて良かったです。

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