2011年6月26日日曜日

グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた



3ヶ月ほど前に読んだのですが、改めて。

全11章のうち、
ざっくり
1章~7章 ソニー時代(22年間)の経験とソニーをやめるに至った経緯
8章~10章 Google時代(3年)の経験とGoogleの凄さについて
11章 日本企業への提言
という構成で、非常に読みやすかったです。
ソニーをやめた日の目黒川の描写や、コネクトカンパニーでウォークマンを開発していた際の「Appleに頭を下げろ」と言われた話など、とてもリアルで楽しめます。

もっとも参考になったのは11章。
・日本人の完璧主義が足を引っ張る。
→ 走りながらユーザーの力を利用して製品の完成度を継続的に上げていく。
・Find it や Fix it
→ プロセス改善、などと大上段に構えずに、目の前の問題をスピーディに片付けていく。
・現在価値と将来価値
→ 現在価値を食いつぶしていくだけの会社に未来はない。
・人生を楽しむ
→ 必要以上に我慢することはない。会社が嫌ならやめればいい。
といったあたりは、今の仕事へのヒントになりました。

最後に。
この本では、「当時のソニーはガバナンスを失っていた」というような文脈で、「ガバナンス」という言葉が何度も出てきます。日本語でいうところの「統治」というような意味でしょうか。要は、目標とその目標に至る戦略を定め、全員がその戦略に従って動くこと、ということだと解釈しました。
その点、GoogleはGoogle の理念(Googleが掲げる10の事実)に代表されるように、一見自由でありながらその根底にある理念は実に明快ではっきりしています。この理念こそがGoogleの強さの秘密じゃないかと思います。
企業理念ってその会社の根幹であって、その会社の企業理念にあこがれた人たちが集まって来るようにならないと本物じゃ無いと思います。
理念すら合議で決めちゃうような会社は、本当にやばいんじゃないかと思ったり。

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